出演者インタビュー:飯田裕之さん

[ これより、聞き手スタッフS:、飯田裕之I:] 

 

I: 『復讐を果たすまで忘れない。』これは、僕自身そのものですね。

忘れないと思いますね、自分が復讐を果たすまで。

その『復讐』を、笑いに変えるという点も、大好きなところです。

皆を、巻き込み、自分が仕込んだ罠を楽しむ。

自分が仕組んだところに、とっ、とっ、とっ、と嵌っていくのを楽しむ。

 

もし私がファルケならば、役人を買収し、アイゼンを焚き付け、役人が殴られる、お前はもう逮捕だと、禁固刑を命じる。そして弁護士ブリントを紹介し、5日を8日に増やす流れを作ります。本当に逮捕される身ならば、夜会で逮捕されちゃうかもしれませんよね。それ自体ももしかしたらファルケが仕組んだことなのかもしれません。最初から最後まで巧みに仕組んでいきます。

 

そこに、ちょっとずつ、イレギュラーが噛んでくる。

例えば、アルフレードの出現は、全くわたしの範疇外です。

おそらく、フランクは早く夜会に行きたくて、アイゼンを自宅まで迎えに来ちゃう。

 

もしそこに、アイゼンがいたら、逮捕されて、わたしの復讐劇は終わってしまう。たまたまそこにいたのはアルフレードさんですから、さらに自体は面白いことにんたってくるんですね。


S:イーダさんは、どうですか?

I: そうですね、私ですね。

二つ説がありますが、

最初手紙を書いたのはイーダ(飯田)ですが。と、話はそれてしまいますが。

 

S:まさか、アイゼンの奥様を変装させて、夜会へ送り込み、アイゼンが口説くことまでし組むとは、面白過ぎる展開です!

 

I:実際に、そういうことがあったら、面白いですかね?

 

S:実際そういう事があったら…!?

う~ん、見ている方はからすれば、微笑ましいんですよ。やっぱり、奥様に魅かれる所があるんだな、という印象です。

 

I:なるほど。奥様は、ただただ証拠が欲しいだけですからね、時計を狙って。…と、だんだんファルケ像から、『こうもり』総論に話が拡がってしまいました。

 

最後の刑務所のシーンはイレギュラーそのもの、フィナーレに向けてどんどん楽しくなっていきます。「ファルケさんから、場所を聞いて参りましたの」というセリフ、やはりファルケが常に噛んでいます。

私が笑い者にされたように、彼(アイゼン)も笑い者にされればいいや、と復讐に拍車がかかります。

 



S:だんだんお話を聞くうちに、公演が一層楽しみになって参りましたが、

事の発端は、ファルケさんがある時、酔いつぶれてアイゼンシュタインに、蝙蝠の格好のまま置き去りにされ、笑い者にされたということでした。飯田さんは、実際に酔い過ぎて、楽しい目に遭ったという経験はございますか?

 

I: 僕自身もあります。

S:あります!?そのエピソード教えていただくと、さらにファルケ像に飯田さんが重なっていくのではないかと思います。

 

I:大学を出てすぐの事でした。非常に美味しいビールを、たらふく飲ませて頂いて、

気がついたら、病院のベットの上でオムツを履かされていたという事がありました。

 

S:えー?本当ですか?

 

I:中野の病院に運ばれていました。すっかり救急車で運ばれたそうです。全然記憶がありません。

 

S:それは、酔いつぶれて置き去りではなく、それ以上の状況で。

 

I:はい。とにかく、目が覚めた時には、僕は裸で紙オムツ一枚で、寝かされ、そばで女医さんが私の顔を覗き込んでいるという、そういうシュールな状態でした。パッと目が覚めた時に、「ここはどこ?どうしてここにいるのだろうか」、と思ったのを覚えています。大変だったらしいです。女医さんに「あなた、(こんな飲み方をしていたら)本当に死ぬわよ」と言われました。おそらく、その時は体調が悪かったんでしょうね。

 

S:今だからこそ、それも楽しい出来事として振り返られるのですね。

 


S: 舞台経験豊かな中で、大きなホールで演じる時、今回のようなお客様が近い公演での演じ分けはあるんでしょうか。

 

I: 演じ分けはありません。変えません。

大事にしているのは、距離感です。

「お客様自身の距離」というものがあるんです。その距離の中に入ってきてはダメというお客様もいらっしゃいます。一人一人パーソナルスペースが違います。近い距離の会場では、その距離が確保されていない場合があります。

大きい会場で、我々が客席へ降りていくという事は、そうそうありません。だから、大き会場では、お客様が安心していられる。

近過ぎる会場では、心地よい距離を持つよう、考えています。

逆に、大きいホールでは、大げさにならず自然な芝居を心がけています。

 

S: 芝居としての期待も込めて、舞台上の飯田さんに目がいってしまうのですが、共演者との掛け合いなど、楽しめる要素がたくさんあると思います。

 

 

I: 一番大事にしているのは、台本です。あとは、共演者との空気感、お客様との距離感で、この三つが柱になり、面白い舞台が生まれるのではないでしょうか。小三治のようなもので、仲良くなりたいんです、お客様がファルケの中にすっと入っていくような感じで楽しんでください。

 

S:今回の公演を、たくさんの方々が、楽しみに待っていると思いまずが、

お客様へのメッセージをお願いいたします。

 

I:「 会場にて、僕と握手っ!!」

ってことで、いいですか。

 

「こうもり」に行くなら、アーフェリーク白金!

アーフェリーク白金で、僕と握手!!

 

って書いてもらって、「後楽園遊園地で僕と握手」をパクったんですが、分かる人いますか。

心からお待ちしております!!

 

S:皆様、ドレスコードでお出かけになるそうなので、とっても雰囲気のある素敵な楽しい公演になること、間違いなしですね!!

 

I:共演者との空気感の中で、面白いものが出ると思いますので、楽しみにしててくださいね!

 

S:ありがとうございました。